私の転職理由(無形商材のススメ)

私は前職で4年間ほどメーカー営業をしていました。

営業スタイルはいわゆる代理店営業(ルート営業)です。毎日決まった代理店(ルート)を回り、いかに代理店に自社製品を販売してもらうかがポイントとなってくる商売でした。

当時私が扱っていた製品は、市場でのポジションが確立されていましたので、何もしなくても売れてしまうようなものでした。(よく指名買いもあります)

しかし当然ながら競合他社が存在しました。また個人向けではなく、法人向けの業務用機器を扱っていましたので、個人よりも「安く済ませたい」ニーズが高く、ほぼ他社と横並びのスペックの製品でしたので、価格重視の顧客の場合は価格競争(値下げ合戦)となります。

顧客は業務に支障が無いレベルのスペックさえあれば、付加価値など興味がありませんでした。いかに「うちの製品にはこういう機能がありまして~」と訴求しても、「そんな機能いらないから安くして」と言われて終わりです。

この話がピンと来ない人の為に例を挙げると、街中でトラックやタクシー、大きな1BOX車(ハイエースとか)をよく見かけますよね?タクシーは数年前にJAPAN TAXIが誕生し、普及しつつありますがそれまでは数十年ずっと同じ形のままでした。トラックや1BOX車もずっと同じような形のままで、デザイン性とか皆無ですよね?

なんでもっとカッコよくしないんだろう?使いやすくしないんだろう?と思いませんか?なぜなら需要が無いからです。これら商用車は一定の機能さえ有しておれば他に支障がないので必要とされていないのです。共通点としては「モノや人が運べる機能」を有していることですよね。それ以外には必要とされておらず、道具としてしか見られていません。仕事で使う道具の価格が安ければ、それだけ原価が抑えられます。その分、利益が増えるという計算なんですね。

さて話を戻しますが、そんな価格競争ばかりでしたのでモチベーションがどんどん下がります。

「どんなに頑張ってアピールしても買ってくれない。最後は値下げ合戦になり負ける」

「開発部署に市場ニーズはフィードバックしても反映されるまでに年々かかることやら」⇒古き良き日系メーカー企業なのでスピード感は本当に遅いです。

「製品に関する提案しかできないので、カスタマイズ性が少なく、提案力がつかない(また製品の機能が限定されており、特定の使い方しかできない)」

これらが転職理由の一つでもあります。また有形・無形の違いの記事で挙げたとおり、メーカーなので仕方ないですが、利益率が低いことや業界の将来性を考えて転職を決意しました。

今人材業界に来て前職が良かったと思っているのは、時間の流れがまったりしていたことです。仕事中に社員同士で雑談したり、営業車の中で昼寝したり、仲の良い取引先に行って世間話したり・・・。それぐらいしかありませんでした。今は真逆ですが(笑)

忙しい環境ではありますが、自分に身に付くものが大きいと判断して転職しました。商材の販売難易度が高い分、自らがスキルアップしないと売れないわけですから、一生モノのスキルを手に入れるための修行だと思っています。また当然利益率は高く、個人に還元される額も大きいですから、個人的にはやりがいのある環境であると言えます。

また無形業界の代表とも言えるIT業界はこれから益々伸びます。(断言。言うまでもありませんが)

働き方改革推進や労働人口減少による自動化の波は止まらない・止められないでしょう。そんな時に何を活用しますか?そうIT技術です。もう世の中は人ではなく、ITに頼るしか方法がありません。既に現時点でもIoTやAIなど新技術がどんどん誕生していますからね。

将来仕事に困らないためにも、無形商材は経験しておくべきなのです。これは私が苦戦していることでもありますが、有形商材から無形商材に移る人・移れる人はとても少ないのが現状です。

理由としては今まで散々述べてきた「営業スタイルの違い」が大きすぎるからです。有形の場合は、いわば単なる物売りですが、無形の場合は自分で考えて提案しなければなりません。今までの商習慣を変え、全く新しいものを受け入れるのは大変だからです。

無形⇒無形や有形⇒有形に横スライドは簡単にできるのですが、無形⇒有形や有形⇒無形は営業スタイルの違いがとても難しいのです。上述の通り、無形商材は難易度が高いですが、

■提案力を自分のスキルとして習得できる

■利益率が高く、高報酬である場合が多いこと

■スピード感が早く、伴って個人の成長スピードも早い

■将来性のある業界がある(特にIT)

■無形⇒無形なら潰しが効く

のでお勧めです。私も一生人材業界にいるつもりはなく、将来的には別の業界に移りたいと思っています。私は新卒でメーカーに入社したことを多少後悔しています。(当時はそこしか行けなかったので仕方ないですが)最初から無形業界に入っていれば、今私が抱えているような「営業スタイルの違いによる悩み」を持つ必要がなかったのではないかと思っています。

ですので、これから就活・転職される方はぜひ無形商材の業界を目指してください!

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